Diners Club NIPPON CUP 2022 秋 IRC-B レースレポート

good memories

10月15、16日に国内ミドルボート激戦区の相模湾葉山沖で開催された「Diners Club NIPPON CUP 2022 葉⼭オータムシリーズ 」にIRC-B〈APHROS〉Ker33のタクテシャンとして参加させていただきました。今大会はコンディションに恵まれ、2日間で5レースを実施。

大会初日は秋の葉山沖らしい北北東の風15㏏前後で天気も良く絶好のセイリング日和でした。

1レース目、マークポッドの不具合でなかなかスタートできず・・・コミッティボートは何度もセットを試みますが一時間遅れでやっとスタート。超上有利のスタートラインからレイトスタート即タック。STBレグが長く初めのPortレグのマイナスをプラスに変えられるポジションでタックバック。レグの半分ぐらいまではSTBリフトが続く、レグ中央から上マークまでのレグが非常に難しい。

風の入り方が複雑極まりない。言葉ではなかなか上手く表現できないが、葉山から下りてくる風、森戸から下りてくる風、逗子湾から下りてくる風、鎌倉から降りてくる風が不規則にねじれて下りてくる。レグのエッジまで出てしまうと時折いつまでもリフトが続きタックできなくなるので、ある程度のタイミングで艇団や次の風をみてリフトでもタックしてコース中央に寄せる必要がある。

まさにその昔学生時代インカレで散々走ってきた海面で得意としているコンディションだがキールボートでは470のように気軽にタックできないのがもどかしいがその分逆にキールボートではタクティクス冥利に尽きる。

そんなこんなで我々〈APHROS〉(KER 33)は40ftのすぐ後ろで食らいつきながらIRC-Aのハイレーターと共に上マークを回航。初めのダウンウィンドレグでは慣れない艇でのジェネカーセイリングとジャイビングアングルで少々戸惑ったがチーム皆さんのアドバイスのおかげで順調な展開で1位を獲得。

2レース目は時折20㏏の強烈なブローが下りてきてJ2かJ1で悩みましたが、艇団でパワフルに走れるようにJ1をチョイス。相変わらず超上有利なスタートライン。ゼネリコ、当然ながら本部船側が混戦し危険な状態に。2レース目も危険回避でレイトスタート即タックで1レース目と同じような展開だがさらに風の強弱とシフトが激しく難しくなりレース中盤からは風速落ち傾向で葉山から下りてくる風が勢力を増してくるが上マーク付近は北寄りのPortがまだ伸びたりと悩みながらもダウンウィンドではアップウィンドで体験した風を基本に忠実にダウンウィンドタッキングでシフトの階段を下りるなど順調な展開で1位を獲得。

3レース目はさらに風速が落ちて10ノット前後に、やっと上マークも設定し直し、スタートラインも随分と良くなった。上集団下側から初めてフロントからスタート。葉山から下りてくる風を拾いに、上側の集団と一緒にタックしようと思ったが前方からヘッダーブローが下りてくるのが見えたので少し我慢してタック。この瞬間勝負あり。シフトバックに備えてスピードモードで右海面トップ集団の平行位置まで走ってあとはシフトと艇団に合わせてカバーリング。

初日は無難にレースを運び3レースで1-1-1のオールトップで初日を終えることに。

上機嫌でハーバーバックの図

左からヘルムスマン畠山さん、オーナーの長谷川さん、私、テーラー北川くん
左からメントリのぶさん、マストハンド三浦さん、バウ蔵田さん,トリム市原さん、ピット上林さん(睡眠中)

2日目、この日も快晴。ただ朝の風は時間がたつにつれて弱くなる傾向。

4レース目、北東の風10ノット弱。スタートは本部船側からスタート、葉山から下りてくる風を拾いに早めにタック。フリートをリード。どんどん風が落ちてきてエアポケットができ始め非常に不安定に。上マーク付近では北寄りの風が入っているがブローは20秒ぐらいでバウンドして消えてなくなる。今大会で一番風のリズムにのれず個人的には大苦戦。やはり軽風になるとジブよりジェノアの方が断然速い。辛いながらもできるだけヨットレースセオリーを忠実にしなんとか無難に凌いでレースを展開。最後のダウンウィンドレグでシフトにばっちり合わせることができビックゲインでジャンプアップ(タイム的に)IRC-Aのハイレーターに追いついてフィニッシュ。

すぐさまレーティング計算に入る電脳系スペシャリストの三浦さん。ピコピコ、ピコピコ。「はい、ギリギリで勝ってます!」ってことでこの時点でIRC-B優勝が確定しました!

なんとパーフェクトレース!1-1-1-1-DNC!やったぜ!

さらにIRC-Bクラスの年間シリーズのチャンピオンです!

アフロスチームの皆さん、おめでとうございます!

個人的には野球のノーヒットノーランよりパーフェクトレースの方が難しいと思っています。

勝因

おいしい焼肉を食べたことですかねw

もとい、夏の全日本ミドル、パール後のフィードバックをもとに反復練習の賜物かと思います。

写真は若手のU30クラス、HMYCのすばらしい試みです。また今年からDiners Clubがメインスポンサーについています。

◎Diners Club NIPPON CUP 2022 葉⼭オータムシリーズ 成績
IRC Class Division HP 参加5艇
〈GAIA〉(K36 SAMURAI 葉山)

IRC Class Division A 参加6艇
〈CONSTELLATION〉(IMX 40 逗子)

IRC Class Division B 参加11艇
〈APHROS〉(KER 33 油壷京急)

Melges20 Class 参加7艇
TRINITY(葉山)

U-30 One Design Class 参加5艇
Milky Way V(浦安)

Diners Club NIPPON CUP 2022 葉⼭オータムシリーズ成績
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