昔話 その2
〈LadyKanon〉R/P45
以下 FBより
8日12時間49分40秒
着順11位
総合6位
クラス3位
太陽、月、雲、雨、風、海
太平洋を満喫しました。
えーっと
少し長くなりますがレース内容に興味がある方はお時間ある時にでもどうぞ
このトランスパックのコースを簡単に説明すると太平洋高気圧のへりを通りながらいかに早く貿易風を掴むかが大きな勝負ポイントになります。
(高気圧は中心から時計回りで風が吹き高気圧の中心は風が弱いのでレースボートはそれを避けながら目的地を目指します)
スタートからうまく飛び出し一路カタリナ島北側を目指す。
途中さらにライトウィンドになりパワー不足で後続艇に追いつかれる。
マストヘッドジェノアにチェンジしスピードモードでフリートに対して下先行。
プレッシャーが戻ってきたのでジブに戻しそのままカタリナ島をトップで通過しいよいよ太平洋を南下。
またまた風が落ちてきたのでマストヘッドジェノアにチェンジ。
順調にリードを伸ばす。
しかし
マストヘッドジェノアを酷使して使っていたので破損。。。
非常に痛い。。
ライバル艇の動向を伺いながら二日間ジブトップとジェノアステイスルで南下を継続。
徐々に風が後ろに回りジブトップではパワー不足とスピードに不満を感じジェネカーのタイミングをナビゲータに相談するがまだまだ早いと言われ我慢。
マストヘッドジェノアがないのが痛い。。。
翌朝ワッチ交代のタイミングでいよいよA3をホイスト。
ジェネカーでのリーチングが始まる。
しばらくすると後方にライバル艇を確認。
我々よりわずかに速く高く走って徐々に迫ってくる。
いよいよ貿易風帯に入りA2で爆走セイリング。
その後もライバル艇に対してスピードに苦労しながら北側で先行される展開。
我々は南側で先行できるように必死のセイリングが続く。。
中盤戦に差し掛かったところで北側で先行していたライバル艇が先にジャイブ。
目視できる距離で我々が前を通過。
1000マイルを走ってもこの距離しか離れていない。
ライバル艇は我々の後方南側でジャイブしついてくる展開。
レーティング的にはもっと離さなければ。
さらに風が後ろに回りヘディングも270度以上になりつつある。
数時間走って先にライバル艇がジャイブ。
我々はさらにリードを広げる必要がありここでジャイブしても勝ち目がないため予定していたポイントまで伸ばしジャイブ。
明朝、強烈なスコールに遭い無風状態で風がクルクルと回り安定しないで4時間ロス。。
その後もいいシフトが入らずに南に南にヘディングを向けなければいけない状態が続いて苦労する。(先にジャイブしたライバル艇に向いてしまう状況)
日が変わると今度は逆に予想以上の風が入りハワイより西を向いてしまう状況で波の向きも悪くドライバーにとっては厳しい状況が続いた。
セイルもA3→A2T→A2E→A4と変えながらスピードを維持するための必死のセイリング。
全体的には風が落ちてきた。
落ちてきたタイミングでハワイが見えてきた!
なんとか耐えて風が収束して風速アップするモロカイチャネルにやってきた。
A4にピール(セイルチェンジ)
みごとな夕焼けとともに爆走セイリングが始まる。
サーフィングにサーフィングを重ねてモロカイ島にとっつく。
あたりは真っ暗で満天の星空。
でも星空を眺める余裕がないぐらいの爆走。
真っ暗の中でジャイブ。
ウィンデックスライトがないのでマストトップの風見が見えない。
計器と自分のフィーリングを頼りにジャイブ。
さらに風速が上がりアベレージでボートスピード18ノット!
アングルがよくないためもう一度ジャイブ。
だんだんうまくなってきたw
さらに風速が上がりバウから上がる波しぶきで前が見えない。
ボートスピードもアベレージで20ノット
ある意味Mothの30ノットより恐怖。
いよいよ
最後のアプローチジャイブ。
船もクルーも最高潮。
激しいサーフィングトリムにグラインダーはぐるぐる回りっぱなし。
恐怖の真っ暗20ノットでのジャイブ。
サーフィングの一番いいタイミングでカウントコール、、、
3、2、1、ジャイビング!
見事なサーフィングto サーフィングジャイブ成功。明るい時より上手いぐらいの完璧なジャイブ。
あとはフィニッシュへ一直線。
とその時、未確認物体に思いっきり激突‼︎
一気にボートスピードが落ちてブローチング‼︎
落水者無し、艇に異常無しでセイリング再開!
ココヘッドを超えたあたりから風が落ちてくるとよんでいたがこの日は全くそれが無く、最後はジブトップを上げることに。
最後は落ち着いてオーナードライブで無事にフィニッシュ!
という具合でLady Kanonの初めてのトランスパックは大成功でした。