13年前の昔話です。
自身初のトランスパックをBengal7で参加しハワイフィニッシュ後すぐに帰国。。そして参戦したパールレース。
当時のTwitterのつぶやきをそっくりそのまま繋げてみました。
パールレースレポート
文章は苦手でお見苦しいかと思いますが簡単なレポートです。
艇種:横山30R(1987年進水?)
クルー:6人(うちプロセーラーは私と高木裕さんの2人)
ワッチシステム:基本的には2時間交代のオン、オフ、スタンバイの3ワッチシステムでした。
今回、ホライズンチームの明確な戦略はラムラインに近いアングルを維持しつつ、ボートスピードを維持することでした。
(集中して走らせないと6ノットキープできませんから。)
船には玉のコンパス一つとボートスピード&デプスのみ。
あとは高木裕さん所有のハンディーGPS。
ストラテジー(予報)としては自前に入手しましたが。多くのシチュエーションでは現場の状況を最優先してました。
レース初日の夜のカームで南側が伸びる情報は持っていませんでしたが、例年カームに捕まったら南が伸びるというのは感じてました。
今回、前半にラムラインに対して南側が伸びた正確な理由は分かりませんでしたが。
昔のレースコース、神津島コースとかのレースではいかに黒潮に乗るかどうかがポイントであったような記事を読んだことがあります。
近年レースコースが変更され陸地に近くなったことと、参加艇の大型化が進み船が速くなったことと
ここ数年は黒潮の蛇行などで、黒潮の影響をあまり重視していないのかもしれません。
私が思うに、今回レース前半でフリートの南が伸びたのは
やはり黒潮の影響ではないかと推測します。
黒潮といっても黒潮自体の流れではなく、海水温の差でできる上昇気流による局地的な風や黒潮による摩擦による風などですが。
これも実際のことは分かりませんがカームにつかまり洋上ではチョットした変化
で風は吹くのではないかと僕は推測しています。(気圧の変化以上に)
朝になって赤潮の潮溜まりが所々で発生していたのでそうではないかと推測していました。
本当のところは分かりませんが。
天気図や予報以外でもう一つ考えていた事は地形的な要素で吹く局地的に吹く風です。
半島や島の要所要所の地形をみて「この風向ではこうゆうふうに風はベンドしてるんではないか」とか空気の流れの予測をたててました。
幸い、その通りにベンドやシフトしたり考え方が高木さんと一緒で意見が分かれずに特に石廊崎~フィニッシュに向けてのプランは僕の意見を尊重してもらえてスムーズにコース選択できたのが良かったと思います。
船が小さい(足が遅い)分いろいろ考えて石廊崎大島間のブローラインに乗せたり。せこせこタックして利島に寄せてスーパーリフトを拾ったり。 ここまでは昨年の優勝艇、シャローン(ビッテ31)を意識して走ってました。しかし大島の元町の明かりの影響で見えなくなってしまいました。
夜のロールコールでまだ誰もフィニッシュしていないことを知り総合優勝が近い位置にあることが明確になりデッキ上は最後のラストスパートへとモチベーションが上がりました。
私は毎年一、二回大島を回っているので失敗しないコースはある程度わかってるつもりでしたので
大島からはセオリー通りの走りでフィニッシュラインに向かいました。
途中すごい豪雨の中寒い思いをしながらも必死に走らせ、最後吹き上がってきてNO,3へのセールチェンジを考えましたが、私も高木さんもロスの方が大きいと判断しそのままのミディアムヘビーで31日6:30にフィニッシュラインを切りました。
結果はなんと2位のパラフレニアン(First40.7)に24秒差で勝利!!
Twitter @UmihikoSailor より
IRCレーティングではレース時間が長くなると小型艇が有利に作用しますが今回は新しく吹いてくる風は全部前から吹いてきたので小型艇としては厳しかったです。
勝因は2週間前に10日間2300マイル走ったことと、邨瀬オーナーが高木さんと私に自由にやらせてくれたこととオリジナルクルーの方々の勝利への執着心です。
伝統あるパールレースでクラス優勝と総合優勝できて本当に嬉しく思います。
また87年にもホライズン5は総合優勝しましたが、その時オヤジも乗ってましたので子どものころからいつかはパールで勝ちたいとひそかに企んでいました。
やっと私もホライズン6で勝てたのでオヤジと並んだ気分に勝手に浸っています。
最後になりましたが、邨瀬オーナーはじめ、ホライズン(ベンガル)メンバーの皆様には大変感謝しております。ありがとうございました。
Twitter @UmihikoSailor より