レース準備、あなたは何から始めますか?
ヨットレースは準備がとても重要で「スタートする時点で7割決まっている」
スタート海面に立てば「レースは終わったも同然」と言われるほどです。
まずはじめにレース公示にレースのレギュレーション、レーティングバンド、開催地(海況)、開催時期、などが発表されて準備に入りますがこのタイミングが一番妄想を膨らましワクワクするときだと思います。
エントリーなどの事務関係、クルー招集、レースボートのシェイプアップ、セイルの新調、セイリングギア、整備、回航、宿、ユニフォームなどなど海の準備、陸の準備が盛りだくさんです。

【人、モノ、カネの法則】
人・モノ・カネの要素は相互に影響しあうため、バランスを考えながら有効に活用することが重要です。
たとえば、モノがよくてもそれらを上手く使いこなせる優れた人がいなければ活かすことはできませんしカネがなければモノや人を準備できません。
また、人・モノ・カネに加えて「情報」もキャンペーンの要素として重要です。
私の場合、情報は世界のトレンドやTP52スーパーシリーズなどの海外のモノハルビッグイベントの動向などワッチしています。
バジェットの中でターゲットレースにあった人・モノ・カネのバランスをオーナーと相談して進めていきましょう。
さて、年間のターゲットレースが決まったら(事務作業編)
まずは一日でも早くレース公示を熟読しましょう。同時に過去のレースはどうだったのかをKAZIやネットで調べてみます。
参加条件、参加制限、開催場所、レース日程、エントリー締切期日、必要書類提出期限など。提出書類はいろいろありますが、レーテング証書、船検証、保険証、クルー全員のJSAF会員証PDFやクルー個人情報と緊急時の連絡先も必ず確認しておきましょう。これらをシーズン初めに手元に用意しておきます。このあたりは結構地味ですが重要です。はじめは大変ですが揃えておけばシーズンがはじまってからは楽にエントリー手続きできます。
開催地によっては外洋特別規定付則Bインショアレース用特別規定(以下 OSR)および OSR 国内規定とかOSRカテゴリ-3とか4とか違う場合もあります。
また船検もレースの種類によって限定沿海、沿海、近海と船検グッズの準備も必要になります。クルー資格の中にサバイバルトレーニングの受講など他にもなにか特別な安全規程もあったりすることも。
レースフォーマットがどんなか?シリーズ中にロングもしくはディスタンスレースが何レースあるのか?それぞれのレースの得点係数は?開催地の風は?波は?潮流は?などなど実戦を想定して準備に入ります。
またレーティング対策をする場合、事前のウィークポイントの洗い出し、ボートパフォーマンス、ボートハンドリング、セイルトリム、セイリングテクニック、クルーワーク、スタート、コースで改善できる部分はまずそこを克服すること。
その上で改造した場合のトライアル証書を参考にどれだけ理想に近づくかを検討します。
テスティングからはじまりレーティングを取り直すための計測も必要だったり実際やってみると実戦で使えるまでかなり時間がかかります。
【ロジスティック】

クルーの移動段取り
サラリーマンセイラーは日々仕事に追われて家庭とも上手くやりくりをし”いざヨットレース!”と意気込んで仕事からヨットモードへ切り替えると思います。
最終的なチーム全体の集合時間を決定しますが個々の移動は仕事との兼ね合いや各ポジションでのレース準備のため各自に任せますが集合のタイミングはレースに向けてチームが一つになるために大切な時間となります。

宿の段取り
シリーズレースとなると5日間ぐらいは滞在しますのでチームに合ったできるだけ便利で快適な宿を押さえたいですね。クルーのモチベーションが大いに変わります。

食事の段取り
朝は宿で、昼はコンビニで、夜はどこかで、というパターンが多いかと思いますが、シリーズレースでは体調管理を行う上で食事が非常に重要です。
クルーが多いチームはお店の予約を必ず行い、食事が出てくるまでの待ち時間もできるだけ少なくしヨット談義もほどほどにして早く帰って寝るようにしましょう。楽しい時間はあっという間ですがどんなに遅くても24時には寝るように!(なかなかできないですがw)

ランドリー
毎日洗濯出来て、次の日までにさらっとパリっと乾いてくれると最高です。
きちんと洗濯すればデッキ上は加齢臭や生乾き臭、悪臭に悩まされることがありません。大人数で乗るキールボートでは重要なマナーでチームがレースに集中するためにも重要です。(悪臭の人にはためらわずお伝えください)
毎日洗濯すると荷物も減りますしね。
以上のことを完璧にこなせばググっと勝利に近づきます。