ドラマの無かった大島レース

good memories

今年もやってまいりました第73回を迎える伝統の大島レース。

葉山スタートー初島ー大島ー葉山フィニッシュの約90マイル。最新鋭のクルーザーレーサーからオールドファッションなボートまで相模湾で活動する精鋭15艇が参加。

私自身は10年以上ぶりの参戦でしたが今回はAphrosチームにて参戦。事前準備も万全で必勝態勢で挑みました。

お読みいただいている方々から「文章が長い!」とご指摘いただいておりますので今回は短くいきたいと思います。

photo by Yoshihiko Higuchi ラインワーク、ポチっとなの図

第一章 水線長がモノをいう軽風アップウィンド

Way Pointは242度、南風の微風、ポートタッククローズホールド。

レーティングは下から3番目なのでアウター側からSTBで無難にスタート、タックを返し一番上側で長いPortタックでシャドウを受けない位置で一路初島を目指します。

photo by Yoshihiko Higuchi 横一線のスタート 左に見えている艇はリコール
photo by Yoshihiko Higuchi セイルエリアが小さいのがよくわかります

パフの入り方、潮流の影響で徐々にフリートが形成され今回は初島近辺の無風地帯は現れず、初島をほぼレーティング通りに回航。狙っていただけにちょっとがっかり。

先行艇は初島回航後ヘッドアップするので視界から見えなくなっていきます。

第二章 激流の伊豆半島

初島回航後、目指すは大島千波埼ですが南から強い潮流があるのでSOG、COGとにらめっこしながらできるだけ影響を受けないために岸べたをタックを繰り返し南下します。

ここでも大きな順位変動はなく沖だしした1艇をパスしただけと大きな動きはなく。先に渡りに入った先行艇はみるみる流されていくのが見えます。我々は先行艇団よりもボートスピードがないので風向風速、潮流を考慮して渡りのタイミングを伺います。

第三章 渡り

プラン通り門脇まで南下、風は少し弱まってきましたがいよいよ大島千波めざして渡りに入ります。STBタックのクローズホールドを集中しながら走らせます。いち早く渡りに入った艇、門脇より南下した艇、セオリー通りの艇とわかりやすく実際の目視とスマホでヨットを確認しながら戦況を見つめ同じクラスの35feetの3艇をワッチします。

相変わらず強い潮の流れでヘディングよりも約20度流されながら大島に近づくにつれてヘダーが入りやっととっつきましたが目標の千波埼より北の大島空港付近。。

ハリヤード、シート、コントロールライン、ウェア、ライト、準備万端! 安全第一、ナイトセイリングのはじまりです。

第四章 大島

やっととっつきましたが目標の千波埼よりかなり北の大島空港付近。。まずは千波埼を目指します。

風はヘロヘロになってきました。あたりは真っ暗で元町の明かりがまぶしいです。先行艇の航海灯もひとつしか見えません。。

風が弱い時こそ一番大切なことは今後の予想をし準備をしながらしっかり走らせることで、ウィンドシーカも心の中で準備しましたがボートスピードは辛くも3ノット台をキープ。ひとつ前の航海灯はどんどん小さくなっていきます。。

幸いにもポートタックでどんどんリフトして千波埼に向いていきます。

千波埼を回って竜王埼を目指しますが名前の通り波が悪いです、潮の流れが後ろからになりその影響でさらに風が不安定、ぐちゃぐちゃです。上手く潮をもらい先行艇に一気に追いつきました。

先行艇もライトで一生懸命セイルを照らしてるのが見えます。チャンス!

東っけの風から南っけの風に変わりタック。竜王埼を回航、ジェネカーアップ!

第五章 真夜中の北上ダウンウィンド

相変わらず潮が複雑で波は悪いです、ジェネカーも張りづらくヘッドアップしてスケーティング。

今回も無風スポットはありませんがまだまだ気を抜けません。

遥か先を先行する航海灯がうっすら見えてきました。

スマホでヨットを見ても思ったより離されていません。残り35マイルで逆転のチャンスは十分にあります。

最後のレグは大島をぬけてからの潮流と南っけの風がどうなるのか?を考えてコースを引きます。

できるだけ房総半島寄りには流されないように葉山に向けて夜中のダウンウィンドタッキングを繰り返しながら北上。

これが功を奏してまた1艇パスしてそのまま3:59:38にフィニッシュ!

結果は。。。

所要時間は16:59:38、修正63,136秒。79秒差でTOP3入りならず。残念!

ん~、たらればがいろいろ浮かんできます。

あ~あの時

おにぎりを選んでる時間が長すぎたか?とか。

カップラーメンを食べる時にONとOFFをしっかり区別した方がよかったかな?とか。

(カップラーメンはおにぎりと一緒派)

チーかまと魚肉ソーセージでやんや言ってないでそのまま食べてればよかったかな?とか。

いやいやそもそもちょっと食いすぎてたか?とか。・・・

もとい

今回はじめてオーバーナイトで一緒に乗った若手ナンバーワンの呼び声が高いナビゲーター三浦くんのデータをもとにしっかり敗因を分析しております。

いやあ〜セイルチェンジもなくJ1、A2、ステイスルしか使わずなんのドラマも無くあっさりと終わってしまった大島レース。

でもチームで準備してオーバーナイトセイリングはいつもと違う雰囲気を味わえて大いに楽しめました!レースの達成感は格別ですよね。

運営されたHMYCの皆様、参加された皆様、お疲れ様でした!そして、ありがとうございました!

後日、zoomを開きます。

題して「大島レースどうでした?」もう少しマニアックにレーシングな観点からの会話を考えております。

興味がある方はちーかまとビール片手に是非。

乞うご期待。

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