久しぶりの更新になります。苦笑
昨年から多忙を極めており全く更新できませんでした。。
毎日サイトに訪れていただいたセイリングマニアのみなさまごめんなさい。
さて今回はメンテナンス編です。
毎年、年間最後のレースを終えた次の日にマストアウトし翌年に向けてオーバーホールしてます。昨年も同じようにメンテナンスに入ったのですがマストのボトム部分にかすかな剥離が見つかりました。
この部分はなん十トンものロードがかかるハイロードエリアです。
NSJ経由でNZのRIG PROにコンタクトして状況詳細、修理デザイン、マテリアル、工法や工程方法の指示など多岐にわたりメールでやりとりしました。
実際の作業はNIPPONチャレンジ時代から絶大なる信頼性を誇るライトハウス山本氏、レーシングヨットサービス田中氏に依頼。
そしてRIG PRO NZからスーパーバイザーを呼ぶことにしました。
※Future Fibres EC-SIXは5年に一回バレンシアの工場で定期点検を受けています。
さて、明日から怒涛の作業が始まります!
ここから積層の準備にはいります。
そして今回の主役たち
ウルトラハイモジュラスなプリプレグたちです。
※プリプレグとは、樹脂があらかじめ予備含侵された炭素繊維シートのことを指します。強化材として使用する炭素繊維に予め樹脂が予備含侵された素材を“カーボンプリプレグ”と呼んでいます。余分な樹脂が必要ないため薄さをキープできます。
バキュームシートとバキューム用テープでバキュームパックを作成
バキュームポンプで-76kpaの圧力をかけます。
ラミネートディテール通りプリプレグの厚み、アングルに気を付けながらバキュームを行います。
その数なんと23回!
そしてエクストラでUD300を90度方向に3枚を1周づつバキューム(3回)
-76kpaでバキュームしつつ95度以下で約12時間のヒートが始まります。
ボトムカット→成形(マストヒール)→塗装
マストヒールをつけて
完成です。